セーター・ニットの洗い方・干し方を解説!縮みを防ぐコツも

セーターやニットを自宅で洗濯したら、縮んだり、伸びたりして形崩れしてしまった。
このようにセーターやニットの洗濯で失敗してしまった場合、洗い方や干し方が間違っている可能性があります。
今回はセーターやニットの縮みや伸びを防ぐ、上手な洗濯方法や干し方をはじめ、お手入れ・保管方法についても解説します。

1.セーター・ニットを洗う前に確認・準備すること

セーターやニットを洗う際、家庭で洗えるのか「洗濯表示を確認する」、汚れが落ちやすいように「前処理を行う」など、事前に確認・準備することがあります。それぞれの具体的な方法をみていきましょう。

洗濯表示の確認

セーターやニットを洗濯する前に、自宅で洗えるか(水洗いできるか)、洗濯表示を確認してください。
ここでは、「家庭で洗濯できる場合」と「家庭で洗濯できない場合」に分けて、それぞれの洗濯表示をご紹介します。

※洗濯表示は2016年から新しい記号に変更されたため、2016年以降のものを「新洗濯表示」、2016年以前のものを「旧洗濯表示」として掲載しています。

家庭で洗濯できる場合

新洗濯表示 旧洗濯表示
洗濯機で洗える
手洗いできる


上記の表にあるように、「洗濯機で洗える」もしくは「手洗いできる」マークがあれば、家庭で洗濯できます。

なお、洗濯表示内の数字は「液温の上限温度」を示しています。また、新洗濯表示にある洗濯桶の下の線は「洗濯作用の強弱」を示しており、線の本数が多いほど弱い力で洗うことを意味します。

家庭で洗濯できない場合

家庭での洗濯禁止

家庭で洗濯できない場合は、新・旧洗濯表示ともに「洗濯桶に×(バツ)印」がついたマークが記載されています。家庭で洗濯できない場合は、クリーニング店に依頼してください。

ウール素材は家庭で洗濯できない場合が多いので注意

セーターやニットでよく使われるウール素材ですが、水洗いすると縮むおそれがあり、家庭では洗濯できない場合が多いので注意が必要です。

ウールの繊維の表面はうろこ状の構造になっており、水分を吸収すると、そのうろこが開く性質があります。水に濡れた状態でこすれたり、揉まれたりすると、うろこ同士が絡み合って縮んでしまうのです。ちなみに、ウールの繊維が縮むとフェルトのような質感になるので、この状態を「フェルト化」といいます。

ウール素材のセーターやニットの洗濯表示を確認し、「家庭で洗濯できない」場合は、クリーニング店に依頼します。「家庭で洗濯できる」場合は、繊維が縮まないようにやさしく手洗いするようにしましょう。

汚れている部分は「前処理」を行う

セーターやニットで目立つ汚れがある場合は、洗濯する前に汚れが落ちやすいように「前処理」を行います。

はじめに、セーターやニットの目立たない部分に、衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)の原液を直接つけます。5分程度経過したら、白い布やタオルをあてて色落ちしないか確認してください。色落ちしないようであれば、セーターやニットの汚れた部分に洗剤を直接塗布し、その後洗濯します。

2.セーター・ニットの洗い方

ここからはセーターやニットを洗う際のポイントと、「洗濯機で洗う方法」と「手洗いする方法」について解説します。

セーター・ニットを洗う際のポイント

セーターやニットを洗う際は、以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

おしゃれ着用洗剤を使用する

セーターやニットの形崩れや色あせなど生地へのダメージを防ぐため、通常の洗剤ではなく、衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を使用しましょう。

「手洗いコース」など弱水流のコースで洗濯する

洗濯時に強くこするなど摩擦を与えると、セーターやニットが縮む原因になります。特に洗濯機でセーターやニットを洗う場合、通常の「洗濯コース」ではなく、衣類へのダメージを防ぐため、「ドライコース」や「手洗いコース」など弱水流のコースを選ぶこともポイントです。

セーター・ニットを洗濯機で洗う方法

セーターやニットが洗濯機で洗える場合は、次の方法で洗濯しましょう。

【用意するもの】
● 衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)
● 柔軟剤 ※使用したい場合のみ
● 洗濯ネット

【手順】

洗濯ネットに入れる
形崩れやシワを防ぐため、セーターやニットをたたんで洗濯ネットに入れます。

「ドライコース」や「手洗いコース」で洗う
洗濯機の「ドライコース」や「手洗いコース」など弱水流のコースを選び、衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を入れて洗濯します。柔軟剤を使用する場合は、柔軟剤を洗濯機の投入口に入れておきます。

セーター・ニットを手洗いする方法

セーターやニットが洗濯機で洗えない場合や、できるだけ衣類へのダメージを抑えたい場合は、手洗いしましょう。

【用意するもの】
● 衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)
● 柔軟剤 ※使用したい場合のみ
● 洗面器や洗濯桶などの容器
● バスタオル

【手順】

洗濯液を作る
洗面器などの容器に水をため、衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を入れて洗濯液を作ります。
※洗濯液の目安は、水4Lに対して洗剤10mL。

押し洗いする
セーターやニットをたたんで洗濯液に浸したら、やさしく押し洗いします。

すすぎ
きれいな水に入れ替えたら、押し洗いするようにしてセーターやニットをすすぎます。水を入れ替えながら、泡や水の濁りがなくなるまで、すすぎを繰り返してください。

柔軟剤を入れる
セーターやニットをふんわりやわらかく仕上げたい場合は、柔軟剤を使います。すすぎの後、きれいな水に柔軟剤を入れたら、セーターやニットを浸し、押し洗い・すすぎを行います。

脱水
生地を傷めないように、セーターやニットをやさしく押すようにして水気を絞ります。その後、バスタオルでセーターやニットをやさしく包んで水分を取ります。
セーターやニットをたたんで洗濯ネットに入れたら、洗濯機で30秒~1分程度脱水します。脱水時間が長いとシワの原因になるので短めにしてください。

3. セーター・ニットの干し方・乾燥方法

せっかくセーターやニットを丁寧に洗っても、干し方を間違えると形崩れしたり、生地が傷んだりしてしまうことも。セーターやニットの形崩れや傷みを防ぐ、干し方のポイントを押さえておきましょう。

乾燥機はNG!セーター・ニットが縮む原因に

生地が縮む原因になるので、セーターやニットを乾燥機にかけるのはNG。セーターやニットを乾燥させる場合は、次にご紹介する「平干し」か「つり干し」で自然乾燥させます。

「平干し」か「つり干し」する

セーターやニットをハンガーにかけて干さないようにしましょう。水分を含んだセーターやニットの重みで肩に跡がついたり、袖が伸びたりして形崩れする原因になります。

セーターやニットを干す際は、平らな場所に広げて干す「平干し」がベスト。このとき便利なのが、洗濯物を平らに広げた状態で干せる「平干しネット」です。脱水後、セーターやニットを軽くたたいてシワを伸ばしたら、平らに広げて「平干しネット」に載せて干します。

平干しネットがない場合は、物干し竿などに「つり干し」する方法もあります。

物干し竿にセーターやニットを上下二つ折りにした状態でかけます。その際、袖が下に垂れ下がらないように、袖も一緒に物干し竿にかけて干します。

このとき、洗濯ばさみなどを使うと、セーターやニットに跡がつくので使用しないようにしましょう。

日陰で干す

セーターやニットを日光に当てて干すと、色あせや生地が傷むおそれがあるので、必ず日陰で干してください。

4.セーター・ニットのお手入れ・保管方法

大切なセーターやニットをできるだけ長く着続けられるように、長期保管する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

ハンガーにかけず、たたんで保管

ハンガーにかけると、セーターやニットの重みで肩や袖などが伸びて形崩れするおそれがあります。セーターやニットを長期保管する場合は、たたんで収納しましょう。

また、狭いスペースに詰め込むと、形崩れやシワの原因になるので、収納スペースにはゆとりを持たせるようにしてください。

虫食い防止に防虫剤を

セーターやニットを虫食いから守るために、収納時に必ず防虫剤を入れておきましょう。

5.洗濯のコツを押さえてセーター・ニットの伸びや縮みを防ごう

セーターやニットを洗濯する際は、まず「洗濯表示」を見て、自宅で洗濯できるか確認すること。そして、洗濯機を使う場合は弱水流のコースを選び、手洗いする場合はやさしく洗うなど、衣類に強い力を加えないことが重要です。

また、セーターやニットを干す際も、「平干し」するなどして、形崩れしないように干すこともポイント。
「セーターやニットを洗濯したら、縮んだり、伸びたりしてしまった」という方は、今回ご紹介したセーターやニットの洗い方や干し方を参考にしてみてください。



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